サラリーマンFIRE塾

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勝者のトレード

トレードで勝つための本

トレード

トレーダーズ証券の現役為替ディーラである井口喜雄さんが書かれた、

『勝者のトレード』を読んでみたのでご紹介したいと思います。

その名の通り、トレードで勝つために必要な考え方や、マーケットへのアプローチ方法が書かれています。本書では、”正しい知識を身に着けて本質を理解する”という考え方が協調されています。

ゲームに勝つ人

ゲーム

勝てる投資家が少ない理由として、

ルール(仕組み)を知らいないまま取引している人が多い

という話が出ています。

とりあえずなんとなくで市場参加してしまっていると…

勝てる人は勝ち続けられるし、負ける人は負け続けてしまう。

ゲームに勝つ人間は、

ゲームの仕組みをしっかり理解して、期待値で物事を考えられる人

であるということが述べられています。

ちなみに投資界隈で有名な本の一つに、『敗者のゲーム』があります。

投資の古典良書に分類される1冊ではないかと思いますが、

「ゲーム」というキーワードや、本のタイトル

『勝者のトレード』⇔『敗者のゲーム』

のアナロジーは、恐らくこちらの本を意識して書かれているのかなと思います。

ちなみに『敗者のゲーム』は、

インデックス・ファンドへの長期投資が王道である

という内容となっており、『勝者のトレード』とは

対極的な位置づけで書かれているのではないかと思いました。

『敗者のゲーム』については、またの機会にご紹介したいと思います。

負ける投資家の共通点

 

本書では、負ける投資家の3つの共通点が挙げられています。

どれも「自分かも~」って思う内容でした。

一つを紹介すると、

ポジションに依存してしまう

ということが挙げられていました。簡単に言うと、

買ったら『上がってくれ!』と思うばかりに、

上がる根拠となるニュースを探したり、逆に、

売ったら『下がってくれ!』と思うばかりに、

下がる要素を見つけようとしたりと、

自分のトレードを正当化して、ポジションに依存してしまう

ような状況のことです。

これは心理学ていうところの”認知的不協和”じゃないかなと思います。

「自分の決定が正しかったと思いたい」という一心で、

決定後にその決定を正当化する情報を収集する行動ですね。

やはり”投資・トレードはメンタル”だということなんですね。

少数派に回る

勝つためにはポジションの取り方が重要であり、

すでにポジションを持っている人の行動は予測できる

という話がありました。

マーケットの動きを予測することは非常に難しいものの、

すでにポジション形成している人の行動は予測できると。

これによりトレードの確度が上げていけるとのこと。

そして、

みんながロングポジションを持って、上がってほしいと思ったときには、なかなか上がらない

という例が協調されていました。

まさしくこの通りですよね。いわゆる”高値掴み”ってやつですね。

自分が買った途端にそこが天井になる。

自分のトレードがまるで”世界中に見られているのか?”と思うやつです。

短期で売買がぶつかり合う勝負をしているときは、やはり、少数派に回ることが大きく勝つことにつながります。

とのこと。自分で”これは上がる”とか、”これは下がる”と思ったときは、

他の市場参加者も同じことを考えていて

既に上がりきった後や下がりきった後である場合が多いということですね。

ボラティリティに着目せよ

ボラティリティとは相場の変動性のことで、

ボラティリティが高い状況であれば、値動きが激しいということになります。

値動きが激しい=リスクと思われがちですが、トレードするうえでは、

ボラティリティがないと勝てない

ということは、管理人もつくづく感じます。

本書でも、

ボラティリティの変化からトレンドを読むことができる

と言っています。特に、

ボラティリティ上昇時こそ、トレンドフォローで新規ポジションを構築する絶好の場面

ということで、トレードする上でボラティリティを意識することが重要となります。

市場別攻略

攻略

FXトレードにおいては、市場別の攻略は避けて通れいない内容ではないでしょうか。

  • ウェリントン市場
  • 東京市場
  • ロンドン市場
  • ニューヨーク市場

それぞれの市場で性格が違います。

ですので、それぞれの市場に合わせた戦略が必要になるということです。

本書では、各市場における値動きの特徴や、それに伴う売買戦略が解説されています。

ファンダメンタルズ分析は必須

テクニカル分析は多種多様であるとともに手法が独立しているため、

初心者の方も勉強しやすい領域だと思います。

それに対して、ファンダメンタルズ分析は、経済状況を見ながら将来を予測するため

一般的には、とっつきにくい領域であるといえます。

しかしながら、昨今の円安ドル高に見られるように、

テクニカル分析だけでは市場の大きな流れをつかむことは難しいでしょう。

本書でも、マーケットの基本はファンダメンタルズであり、

大きな利益を狙うには必須であることが述べられています。

そして最も重要な指標が「政策金利」であると言っています。

金利動向さえしっかり把握していれば、大きな経済のモメンタム(勢い)をつかむことができるのです。

ということ。今の円安ドル高はまさにこの金利差故のものですよね。

マーケットのテーマ

マーケットのテーマを見つけること

管理人はあまり意識できていなかったのですが、

ファンダメンタルズ分析する上で、非常に重要なアプローチだと感じました。

例えば、2020年で言えば、「コロナ禍」でしょうし、

2021年であれば「恒大集団債務危機」、2022年は「ウクライナ侵攻」など、

マーケットが注目している旬なテーマということです。

これらのテーマに基づいて、今後の経済動向のシナリオを考えていくということです。

世界中で同時並行的に多様なテーマが考えられるかもしれません。

ただし、

テーマを絞ることで、膨大な情報の中から見るべきものを取捨選択できることも利点です。

と書かれています。

まずは、”重要テーマを一つだけ設定してシナリオを考える”という習慣をつけていこうと思いました。

億り人

大金

億を稼ぐトレーダーの共通習慣で感じるのは、みんなチャートを見ている時間が長いことです。

とある。チャートを見続けることで相場環境の変化を常に体感しておくことが重要ということのようです。

また次の一文がとても印象的でした。

私の知る限りではありますが、長期投資で億を稼いだトレーダーには会ったことがありません。

長期投資の億トレーダーはおそらくいっぱいいると思いますが、

大きく稼ぐためには短期トレードが有効であるということなのでしょう。

まとめ

インデックス・ファンドへの長期投資を謳う投資関連の書籍は多いですが、

短期トレードの有効性を現役の為替ディーラが解説する

という、少数派の投資書籍なのではないかと思います。

これから短期トレードを始めてみたい人、FXで伸び悩んでいる人はぜひ読んでみてほしい1冊としておすすめします。